抄録
小児上腕骨外側上顆骨折後の偽関節による後外側回旋不安定性に対して手術加療を行 った症例を経験したので報告する.症例は9歳女児で,階段から転倒して受傷し,3か月後に当院紹介された.当院初診時,患側肘関節は自動伸展-25° と制限を認めた.内反肘はなかった.当院初診後3か月で関節可動域は改善したものの,ストレス撮影で骨片に異常可動性があるため偽関節と判断し手術施行した.全身麻酔下でPosterolateral Rotatory Instability(PLRI) Test陽性であった.術後9か月現在,関節可動域制限や疼痛なくQuick DASH score機能障害/症状0点,選択項目0点であった.渉猟し得た範囲では,小児外側上顆偽関節に伴う後外側不安定性に対して手術をおこなった報告は3例だった.外側上顆骨端核出現前後の外側上顆骨折の診断および経過観察には慎重であるべきと考えられた.