日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
陳旧性モンテジア脱臼骨折に対して橈骨頭切除を施行した1例
大津 洋和森澤 妥
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2021 年 28 巻 2 号 p. 46-48

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抄録
 25歳男性.13歳の時に交通外傷で左肘モンテジア骨折を受傷し保存的治療を受けた.その後,肘の可動域制限,痛みは時折あったが放置していた.最近,仕事中,同症状が悪化し当院受診した.初診時,肘伸展時に左肘関節外側に轢音,痛み,内反肘を認めた.単純X線像で橈骨頭の後外側脱臼,尺骨変形を認めた.手術は橈骨頭切除に加えて外側側副靭帯縫縮を実施した.術後3か月で痛み,可動域は改善し仕事復帰した.本症例では橈骨頭の脱臼・肥大により伸展制限・痛みが生じ,経過も長く尺骨矯正骨切りでの整復は困難で仮に整復し得たとしても可動域制限が生じる可能性が危惧される.また,尺骨の変形があるため橈骨頭切除後に人工橈骨頭を挿入しても上腕骨小頭との適合不良が考えられた.そこで,橈骨頭切除後に緩んでいた外側側副靭帯の縫縮を追加した.短期的には良好な結果を得たが今後の肘関節・手関節の変形性変化を含め長期の経過観察が必要である.
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© 2021 日本肘関節学会
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