抄録
VA-LCPDHP(Depuy Synthes社)・ALPS Elbow(Zimmer Biomet社)・APTUS Elbow(Medartis社)の3機種のサポート付き後外側用と内側用のプレートを,上腕骨の模擬骨(SAWBONES)に設置し,サポート部,後外側部,内側部のスクリュー孔と高齢者の上腕骨顆部骨折の骨折線の位置との関係を調査した.60歳以上の上腕骨顆部骨折の71例の骨折線は,上腕骨外側上顆部より遠位で,中央より外側に存在することが分かった.3機種のサポート部のスクリュー穴は,上記の骨折線より近位に存在することが判明した.高齢者では上腕骨顆部骨折の外側顆骨片は小さく,各社の後外側プレートのサポート部のスクリュー孔よりも骨折線が近位となることが多いため,外側顆骨片の固定には注意が必要である.