日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ. スポーツ障害
テニス検診で検出された肘離断性骨軟骨炎に対し,ギプス固定による保存療法を行った男子ジュニアテニス選手の1例
渋谷 眞大原田 幹生宇野 智洋丸山 真博佐竹 寛史高原 政利髙木 理彰
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キーワード: 離断性骨軟骨炎, , テニス
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2023 年 30 巻 2 号 p. 262-266

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抄録
 今回,男子ジュニアテニス選手において,テニス検診で検出された離断性骨軟骨炎(OCD)に対し,ギプス固定による保存療法を行い,早期に画像が治癒し,テニス復帰した1例を経験したので報告する.症例は13歳の男子ジュニアテニス選手である. 超音波を用いたテニス検診でOCDが検出され,当科を初診した.X線,CT,およびMRI検査にて無症候性の安定型OCDと診断した.右肘痛がないことと本人の希望のため,テニスを継続した.検診後4か月からテニスを休止し,ギプス固定を5週間行った.その後,サーブなどのテニスを徐々に再開したが,日常生活ではスプリント固定を3か月行った.スプリント後3か月の単純X線像で,OCDはほぼ治癒していたため,完全復帰を許可した.検診後1年7か月で,右肘痛なく,パフォーマンスも良好であった.本症例の結果から,無症候性の安定型OCDにはギプスによる保存治療が有効である可能性がある.
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© 2023 日本肘関節学会
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