抄録
【目的】手指屈曲時の浅指屈筋(FDS)の収縮方向と移動量を超音波画像診断装置で評価すること.
【方法】対象は,健常成人4名8肘とした.前腕近位1/3でFDSを短軸描出した.尺骨を0と定義しX/Y座標を設けた.2・3・4・5指で,安静時とPIP関節を最大屈曲した際の中心点の移動量を比較した.統計解析はFriedman検定を用い,事後検定はBonferroni法を実施した.
【結果】X軸の移動量は第2指で10.5 ± 2.7mm,第3指で-10.2 ± 3.9mm,第4指で10.3 ± 8.1mm,第5指で1.4 ± 3.0mm移動した.2,4指と3指のX成分の間に有意な差を認めた(p<0.05).
【考察】3指の収縮動態が異なったのは,半数以上が単独の筋腹であることが影響していると考察している.第3指のみ収縮動態が異なっているため,第3指と他の筋腹で機能の違いがあると推察する.