抄録
目的:尺側側副靱帯前斜走線維(AOL)直上の浅指屈筋機能を超音波画像診断装置で評価し,その有用性について検討すること.
方法:対象は肘関節に愁訴が無い野球経験5年以上の成人男性7名14肘(24 ± 1.5歳)とした. 超音波画像診断装置を用いてPIP関節屈曲時におけるAOL直上の長軸および短軸の筋厚を測定した.その後,安静時筋厚を基準とした筋厚増加率を算出し比較検討した.
結果:筋厚増加率はII指,V指では長軸と短軸ともにIII指,IV指より有意に高値であった(P < 0.05).またII-V指,II-III指の複合運動では長軸と短軸ともにIII-IV指,III-IV指で有意に高値であった(P <0.05).
結論:II指,V指のPIP関節屈曲時の筋厚増加率は,III指,IV指の筋厚増加率と比較して有意に高値を示した.AOL直上の筋厚測定はFDS機能の動的評価の有用性があることが示唆された.