日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅶ. 炎症・感染
化膿性肘頭滑液包炎の治療成績
根本 信太郎石垣 大介渋谷 純一郎花香 直美佐竹 寛史高木 理彰
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2023 年 30 巻 2 号 p. 376-380

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抄録
【目的】化膿性肘頭滑液包炎は治療方針に関してコンセンサスが得られていない.今回、当科で加療を行った化膿性肘頭滑液包炎の治療成績を検討した.【対象と方法】2009年1月から2022年6月までに化膿性肘頭滑液包炎に対し沈静化まで経過観察可能であった21症例を対象とした.評価項目は発症契機,リスク因子,起炎菌,手術の有無,使用抗菌薬と期間,再発の有無,経過観察期間とした.【結果】発症契機は不明が16例,小外傷が5例だった,合併症やリスク因子は13例に認められた.保存療法は10例,手術は11例に行われた.再発は2例で,1例に再手術を行い,もう1例は保存的に治癒が得られた.抗菌薬の投与期間は21.7日(3-66日),経過観察期間は36.5日(3-108日)だった.【結論】リスク因子を持つ例では漫然と抗菌薬の内服を継続せずに,滑液膜切除を含めた手術療法や抗菌薬の経静脈投与を考慮すべきと考えられた.
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© 2023 日本肘関節学会
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