2025 年 32 巻 2 号 p. 123-126
Trans-ulnar basal coronoid fracture-dislocation(TUBCFD) 17例(平均年齢56.4歳)の手術アプローチについて調査した.橈骨頭骨折を合併した13例のうち,尺骨近位部骨折線が腕尺関節を通過する6例では,側臥位または仰臥位で1皮切の後方拡大進入が選択され,鉤状突起骨折に対しては主に尺骨骨折部から処置が行われていた.一方,尺骨近位部骨折線が腕尺関節より遠位を通過する7例では,仰臥位で後内側および外側の2つの皮膚切開が用いられ,鉤状突起骨折に対しては内側アプローチが選択される傾向が見られた.合併する橈骨頭骨折に対しては,多くの症例でKaplan approachが用いられていた.TUBCFDにおいて,後方進入を基本方針とし,鉤状突起骨折に対して後方からの処置が可能かどうかを判断基準とすることは有用な手術アプローチの選択に繋がると考えられる.