2025 年 32 巻 2 号 p. 264-266
関節リウマチによる肘関節滑膜炎に対する鏡視下滑膜切除術について検討した.当院で肘関節鏡視下滑膜切除を施行し,術後1年以上経過観察可能であった関節リウマチ患者4例(男性1例,女性3例,手術時平均年齢は60歳,平均経過観察期間は47か月)を対象とした.薬物療法抵抗性の肘関節に限局する関節炎を手術適応とし,最終観察時,4例とも症状は改善し,血液査所見において滑膜炎は軽快していた.術前Larsen分類はII:2肘,III:2肘,最終観察時Larsen分類はII:2肘,III:1肘,IV:1肘となり,4例とも追加手術は行われておらず,長期経過例においても薬物療法の継続により人工肘関節置換術を回避できていた.投薬内容は4例とも術前から最終観察時まで免疫抑制薬または生物学的製剤が使用されていた.滑膜炎による肘関節症状が強い症例における鏡視下滑膜切除術は有効で,術後の薬物療法併用により滑膜炎をコントロールできていた.