2026 年 18 巻 1 号 p. 10-17
人間の行為を十全に理解するには、他者との関係によって形成される社会的環境と、身体を通して関わる物質的環境の双方に跨るものとして行為を捉える必要がある。本シンポジウムでは、相互行為分析と生態心理学の接点を改めて見直すことで、自己―他者―環境という三項関係に基づく相互行為の新たな記述可能性を探る。動画データに基づく発話や身体動作の分析を通して、現実のコミュニケーションにおける三項関係の構成過程を検討し、静的で単純化されたモデルを超えた、動的な行為理解の可能性について議論する。