生態心理学研究
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日本生態心理学会第10 回大会 予稿
衝突回避事態におけるぎこちないすれ違いの発生プロセス
稲見 悠森 直久
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2026 年 18 巻 1 号 p. 152-159

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抄録

 本研究は,人同士がすれ違う際に生じる歩行の停滞や互いに衝突する方向への進行といった,ぎこちないすれ違いの発生プロセスに関する仮説を生成することを試みた.歩行者同士が衝突を回避しつつ行き交う状況を設定し,実験観察を行った.その結果,ぎこちないすれ違いが7場面観察され,その発生パターンは次の3つに分類することができた.①足が接地する直前の情報探索・行為調整によるもの.②歩行者の行為と対向者のその予期の間の乖離によるもの.③歩行者間の探索的行為の循環によるもの.これらの場面では,歩行者と対向者が接近しつつ,互いに相手の行為の探索と自身の行為調整を行うことで,ぎこちないすれ違いが発生していると考えられた.このような事態は,歩行者と対向者が共に能動的に知覚行為循環を行うエージェンシーを有する存在であるために発生しうると考えられた.このことから,エージェンシーを有する歩行者・対向者が,共に足の振り上げを開始した後にも能動的に知覚行為循環を行うことで,ぎこちないすれ違いが発生しうるという仮説が提出された.

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© 日本生態心理学会
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