生態心理学研究
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日本生態心理学会第10 回大会 予稿
泥と水が導く行為 ―園庭における遊びの生成過程の生態学的記述―
炭谷 将史
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2026 年 18 巻 1 号 p. 235-242

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抄録

 本研究は,水たまり環境が乳幼児に提供する行為可能性を,実際の遊び場面の観察を通じて明らかにすることを目的とした.2023年2月から9月にかけて,近畿圏内の公立2園において計6回の動画撮影による観察を実施し,267事例から70の行為を抽出した.各撮影日で最も継続した遊び事例を詳細に分析した結果,水たまりは子どもの行為に応じて変化する「応答性」と,水と泥の混ざり具合による「グラジュアルな変容性」が遊びと関係する様子が明らかになった.事例分析から,3歳女児は約15分間でブランコ下の水たまりとの関係を変容させ,2歳男児は道具を介して水と泥の探索を展開させた.こうした環境の応答性が次の行為を誘発し,遊びの持続・展開を支えていた.保育実践への示唆として,動的で応答性のある素材を意図的に提供すること,園庭に適度な凹凸や土を残すことの意義が示された.

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© 日本生態心理学会
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