生態心理学研究
Online ISSN : 2434-012X
Print ISSN : 1349-0443
口頭発表
書道熟達者の運動学習─再帰定量化解析による縦断的評価を手掛かりに─
野澤 光
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キーワード: 書道, 模倣, 運動学習
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2016 年 9 巻 1 号 p. 26-30

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抄録

本稿ではケーススタディとして,書道熟達者 1 名が 16 回の試行を経て臨書を制作する過程を,書家の運動協調の縦断的変化に焦点を当てて分析した.書家の頭部の水平面の旋回周期を再帰定量化解析(Recurrence Quantitative Analysis)により評価した結果,特定の試行数と,特定の紙面位置において,旋回周期は高い再帰性を示していた.このことは,書家の身体システムが,試行を通じて平均的に底上げされるかたちで発達するのではなく,特定の描画シーンにおいて,異なる協調関係を実現している可能性を示唆している.

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© 2016 日本生態心理学会
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