林業経済研究
Online ISSN : 2424-2454
Print ISSN : 0285-1598
占領期林政下における地域森林管理の諸相
秋田県林野経営協議会と山形県国有林野経営協議会
山本 伸幸
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2021 年 67 巻 2 号 p. 16-23

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抄録
占領期林政下 (1945~1952) における,秋田,山形両県の2つの林野経営協議会の展開過程の分析を通して,地域森林管理の実像を歴史的事実から明らかにした。県知事のリーダーシップの下,県行政による国有林,民有林一体の地域森林管理を試みた秋田県林野経営協議会は,新たな地域森林管理の可能性を示した。しかし,国と県の対立は,最終的に県行政の自立性を削ぐ結果となった。一方,山形県国有林野経営協議会は,全国総合開発計画に先行した県総合開発計画の一部としてユニークな活動が行われた。しかし,その活動はあくまで国有林に従属したものであり,民有林と併せた森林管理全体を展望する視点を欠いた。2つの協議会は,いずれも国有林による掌握に収斂し,地域森林管理としての側面は希薄化した。
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© 2021 林業経済学会
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