【目的】骨盤臓器脱の経腟メッシュ手術(TVM)は、2005年から本邦で広く普及した、2011年FDA警告で他臓器損傷、メッシュ関連合併症に注意が促されており、腸管合併症を検討した。【方法】2006年5月からGynemesh®のセルフカットで2000名のProlift型TVMを行った中で、腸管合併症を起こした7名(0.35%)を検討した。【結果】直腸損傷4名中3名は剥離時、1名は穿刺時に起こり、直腸診で診断した。直腸診の指で損傷部を挙上しながら縫合修復した。剥離時損傷3名は1週で経口を開始できたが、穿刺時損傷例はCTで腸管外にガス・液体貯留像を認め、経口再開に5週を要した。直腸メッシュ露出2名は血便を症状とし、手術から発症まで3年5ヶ月と5年、大腸内視鏡で診断された。後腟壁を横切開しメッシュ遠位端を同定、鉗子で牽引して剥離切除し、直腸診の指で損傷部を挙上して縫合修復した。小腸脱出1名は、手術5ヶ月後に裂けた感覚と出血があり、後腟円蓋から小腸が約30cm脱出した。生食洗浄後、押し戻し閉創した。【考察】当院で経験したTVM腸管合併症は経腟的に対処できた。大腸内視鏡、救急医療に関わる医療関係者との情報共有が求められる。