【目的】本研究は、圧力センサで会陰部の圧抵抗値、経腹超音波画像で膀胱底挙上量、腟圧測定器で腟圧値を測定し、膀胱底挙上量と腟圧値をもとに圧力センサで骨盤底筋群の活動をモニタリングできるか検証することを目的とする。
【対象と方法】対象は同意が得られた健常成人女性4名(平均年齢53.0±8.3歳)とした。各測定は椅子の座面に30点の測定点を持つ圧力センサを設置して、座位の圧抵抗値を記録した。実験は2回に分け、実験1は圧抵抗値と膀胱底挙上量、実験2は圧抵抗値と腟圧値を測定した。1セットで骨盤底筋群の弛緩と収縮を交互に3回繰り返し、計3セットを施行した。その後、骨盤底筋群の弛緩期と収縮期について各データを比較し、さらに経時グラフの形状を目視法ならびに動的時間伸縮法(DDTW)で比較した。
【結果】骨盤底筋群の弛緩期に比べ、収縮期は膀胱底挙上量、および腟圧値は増加した。また圧抵抗値は骨盤底筋群の収縮と同期した減圧波形を示した。各測定項目の経時グラフの形状はおおむね一致する波形を示した。また、DDTWにより圧抵抗値と腟圧値の類似した波形の変化を示した測定点が特定された。
【考察】圧抵抗値の変化は膀胱底挙上量、腟圧値の経時データとほぼ同期し、骨盤底筋群の弛緩と収縮をモニタリングしていることが示唆された。本研究では対象者少数のため、今後サンプルサイズを増やし、より大規模で多様な対象を含む研究が必要となる。