日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: A26
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造林
おもちゃで間伐、カラマツ林冠内の3次元光マップ -地上レーザースキャンデータをソースとして-
*水永 博己望月 貴治
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抄録

林冠内の光の三次元分布は森林生態系のガス代謝を決定する重要な情報である。間伐などの森林施業に伴う光分布のダイナミックな変化を予測できれば生態系のガス交換機能を考えた森林施業デザインの構築に有効で、「間伐は森林生態系の炭素吸収に効果があるのか」の問いにプロセスモデル的にアプローチする足がかりとなる。しかしながら光の三次元分布の再現には林冠内の葉の三次元分布構造の情報がネックとなっているのが現状である。一方で地上レーザを用いた計測は幹の分布構造・サイズ構造の計測に有効であるばかりでなく、葉分布の推定についての試みが行われるようになってきた。本発表では、様々な間伐を実施した場合の光の三次元分布からガス代謝機能に及ぼす影響を評価することを目的として、地上レーザスキャンによる林冠情報の応用を検討する。 山梨県富士吉田市カラマツ人工林50年生林分に設定した調査地について、林冠内の遮光物の3次元座標値を落葉の前後で記録した。このレーザ計測データをもとに計算した小ヴォクセル(50 cm立方)単位の光強度マップを間伐方法別に示しながら、レーザ計測情報の間伐デザイン構築への応用方法を考える。

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© 2013 日本森林学会
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