抄録
はじめに、最近の国際的なエネルギー動向と日本のエネルギー政策を概説する。化石資源枯渇や人為的気候変動等の諸問題への対応を基本とした政策の流れと、3.11以後の変化を示し、木質バイオマス資源がどのように捉えられているのかを述べる。そのなかで、2012年7月から開始された日本のFIT制度に着目し、木質バイオマスエネルギーに関する内容について検討する。
次に木質バイオマスエネルギー化形態の全体像を示し、利用法の中で国内で実用化が進んでいるものについて、特長や運営上あるいは技術的課題などについて言及する。各種ボイラー、チップ焚き発電、ガス化発電、液体燃料製造などを実例を挙げながら解説し、木質バイオマスが再生可能エネルギーの中でどのような特徴を持つのかを総括する。
最後に、木質バイオマスエネルギーの将来的展望、すなわち木質バイオマスエネルギー化事業がどのような形態あるいは規模で発展していくべきかを、地域経済、特に木材産業や林業と関連づけて考察し、まとめとする。