日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: C21
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動物
作業道開設に伴うスギ林内の野ネズミの動態変化
*小島 裕貴
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抄録
本研究では作業道開設に伴ったスギ林内での野ネズミの行動範囲の変化を観察するために、シャーマントラップを用いて野ネズミを捕獲し、指切り法により個体番号をつけ捕獲地点にて放獣することで、各個体の行動範囲を調べた。解析は5~6月を春季、7~9月を夏季、10~11月を秋季、12月を冬季として行った。調査地は10年ほど前に間伐区が設定され、そこを横切るように1年前に作業道が開設された。1個体当たりの行動範囲は夏季に比べると秋季の方が広くなっており、夏季以外の季節において作業道の横断が確認された。すなわち、夏季は間伐区とそこにある作業道の周辺には多様な植生が繁茂しており、それに伴い主食となる昆虫類や根茎が存在しているため、それらの周辺を生息圏としていたと考えられる。秋季になると、これらの区域の餌資源が枯渇し始めるのと共に、主食がミズナラ等の堅果類へと移行していくと考えられ、餌資源を求めて生息圏を拡げるなかで作業道を横断するという行動をとったものと思われる。野ネズミの行動範囲は、餌の散在位置とそれが存在している期間が関係していると思われ、餌資源の季節的な変化によって変化していくものと考えられる。
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© 2013 日本森林学会
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