ヒノキ・コンテナ苗では,事前に根切りを行った裸苗と比較して,植栽効率が向上しない事例が報告されている。このような場合でも効率的に植栽できる根鉢形状を検討するため,本報告では,積雪のある急傾斜地に根鉢高さが異なるヒノキ・コンテナ苗を植栽し,活着率と植栽後2年間の成長を調査した。 根鉢の高さを15cm(容量約300cc,JFA-300と同等),10cm(同200cc),5cm(同100cc)に調整したMスターコンテナを用いて,根鉢高さが異なる苗を育苗した。5cm根鉢苗の植栽時の樹高と直径は,その他の苗に比べると小さかった。岐阜県下呂市の造林地(斜面傾斜40度,積雪深<50cm)における植栽効率は,根鉢が低い順に高かった。5cm根鉢苗は植栽1~2年目の相対樹高成長率が他の苗が同等かそれ以上であり,伸長成長量が他の苗と変わらなかったため,樹高については植栽1年目から他の苗と同等になった。その一方,直径およびその間の肥大成長量は他の苗に比べて小さかった。このため,5cm根鉢苗の比較苗高は他の苗より継続して高い傾向があったが,1冬期経過後において枯死や引き抜けは認められなかった。