豊富な人工林資源を有するニュージーランド(NZ)が、その資源をどう活かしていくのかを木材貿易に注目して分析した。NZでは、主要な植栽樹種であるラジアータマツを20世紀初頭に1ha当たり7千本の植栽密度で人工造林していたが、施業面での技術開発や種苗の品種改良等を進め且つ海外市場も視野に入れて低コスト化を図り、1990年代には800本程度の低密度植栽を行うようになった。人工林面積は、1920年代から3度の造林ブームを経て拡大傾向を続け、1990年代終わりには170万haを超し、そのうちラジアータマツが約9割を占めている。第3次造林ブームで植栽されたラジアータマツはまさに伐期に入り始めており、当面は年間3千万m3を超す丸太生産量が続き、その過半の丸太が輸出に向けられると考えられる。NZ政府は木材産業の発展を期待しているが、現状として大きな変革は生じていないため、製材品等の輸出の大きな伸びは当面考え難い。輸出先としては木材輸入量を増やす中国が主になっており、1千万m3を超す丸太が仕向けられている。この傾向は続くと考えられる。