主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
北米が原産のニセアカシアは中国の黄土高原など、その湿潤な原産地とは対照的な乾燥地域でも植林されてきた。こうした地域では枝先端での枯死や、それによる矮小化など、乾燥のストレスが見られ、ニセアカシアが乾燥ストレスを前提とした成長をし、それを可能にする生理特性を持つことが予想される。しかしそうした生理特性や成長様式は種ごとに多様であり、ニセアカシアがどのような特性を持ち、突発的な強烈な乾燥下でどう振る舞うのか、知見はほとんどない。本研究では鳥取砂丘のニセアカシア林を対象に、葉へと至る樹体内の通水と個葉のガス交換特性を調べ、ニセアカシアならではの乾燥環境での成長の解明を試みた。計測した3年間、春に高かかった水ポテンシャルは毎年夏になると低下し、同時に個体内の通水抵抗も大きく上昇した。樹液流速度から推定された林冠からの蒸散の通道度(Gs)は、この時期を境に急速に低下し、一見すると何の変哲もない、乾燥ストレスによるガス交換の抑制が示唆された。本発表では、水ポテンシャルの低下が、抑制されてはいるものの、通水阻害を回避しながらガス交換を維持するニセアカシアの成長戦略をモデル解析を通じて紹介する。