主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第131回日本森林学会大会
回次: 131
開催地: 名古屋大学東山キャンパス全学教育棟・豊田講堂
開催日: 2020/03/27 - 2020/03/30
本報告では、木炭商業者の組織化と当時の木炭商業者との関連に注目し、組織化の要因を明らかにすることによって、その意義について若干の考察を試みたい。
具体的には、大正期後半における東京の木炭商業者に着目する。大正期後半は、第一次世界大戦期までの好況とは反した戦後不況の時期であり、公設市場の設置や副業の推進が図られていた。一方で、木炭業界では木炭価格の上昇もあり好景気下にあった。本研究では、薪炭新報社から発刊された当時の木炭商人らが紹介されている『全国薪炭主要生産地荷主案内誌』(1919年)と『炭業界人物誌』(1921年)を手掛かりとして、当時の状況の整理を行った。
両文献において紹介されている東京の木炭商業者は309人である。そのうち紹介文付きの人物は60人であり、これは当時の東京の木炭商人の数の約0.7%にあたる。紹介文には、両文献が広告的要素を持っていたことから肯定的な文章であったが、出自や営業姿勢、業績などが記載されていた。また、その紹介文の中から組織結成の主要人物として読み取れるものもあった。これら主要人物の経歴をたどることで、組織結成の背景を読み解いていきたい。