主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第133回日本森林学会大会
回次: 133
開催地: 山形大学によるオンライン開催
開催日: 2022/03/27 - 2022/03/29
樹木根の生理機能を理解するために、土壌からの養水分吸収機能と輸送機能を区別することは重要であるが、その機能の境界を判断することは難しい。本研究は、植物体の色素、有機物組成や根系の成長の段階を反映する可視-短波長赤外波長の連続分光反射光を駆使し、根系を分光画像上で多角的に評価し、吸収根と輸送根の境界の探索を行った。北海道大学苫小牧研究林の冷温帯林における針葉樹7種と広葉樹13種の計20種の根系を対象に、根系を3直径階級(0-0.5、0.5-1、1-2mm)に分け、458-2391nmの連続分光反射率をハイパースペクトルカメラで撮影した。その後、根系の形態(平均直径、比根長、根組織密度)、化学成分(炭素、窒素、リグニン濃度)および解剖特性(皮層幅、中心柱直径)を測定した。分光反射画像から根特性を予測するため、連続反射率を変数に部分最小二乗(PLS)回帰モデルを作成した。その結果、平均直径、比根長、根組織密度、窒素濃度、リグニンおよび中心柱と皮層幅の割合において有効な推定精度が得られた。本発表では、画像解析によって得られた部位ごとの根特性を手がかりに、根系内の吸収根と輸送根の分布特性と機能について考察する。