伐出等の林業作業において生産性は,作業方法の適正化,作業効率の向上,生産コストの削減等を目指すうえで重要な指標となる。生産性の把握においては,作業を連続する同一の内容となる要素作業に細分し,要素作業毎に時間を把握する時間分析手法(Time Study)が多く行われている。しかしながら時間分析は,要素作業への区分に多くの時間を要することや分析者の違いにより精度が異なること等いくつか問題がある。本報では生産性の把握における時間分析手法の高度化に向け,画像認識AIを用いた要素作業の判別を検討した。
画像認識AIには,Google社のTeachable Machineを用いた。対象とした伐出作業は,フォワーダ集材とプロセッサ造材の2つを用いた。伐出作業を固定カメラで撮影した動画から静止画を生成し,要素作業の判別を行う機械学習モデルを作成した。モデルの作成において,作業内容の違い,教師データ数や学習回数の違い等による判別精度を比較した。その結果,およそ7~8割の確率で要素作業の判別が可能なこと,およそ2割の画像枚数から作業全体の判別が可能なこと等から分析作業の効率化が期待され,時間分析における画像認識AIの有効性が示された。