日本森林学会大会発表データベース
第133回日本森林学会大会
セッションID: P-464
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学術講演集原稿
東京大学演習林での福島原発事故後10年の野生きのこの放射性セシウム推移
*山田 利博, 村川 功雄, 井口 和信, 大村 和也, 五十嵐 勇治, 齋藤 俊浩, 高徳 佳絵, 齋藤 暖生, 小林 奈通子, 田野井 慶太朗, 中西 友子
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抄録

東京大学の4地方演習林(北海道、秩父、富士、千葉)において、福島原発事故に起因する放射性Cs 汚染の事故後10年間の推移を明らかにするため、野生きのことその基質を2011~2020 年秋に採取し、134Cs および137Cs の濃度を測定した。その結果、リター層について多くの場合、137Cs 濃度が次第に減少するが、土壌層やきのこではその濃度が減少する程度は低いという傾向が続いていた。その結果、事故の10年後にはリター層と土壌層での濃度が同じレベルになる例も増えてきた。全137Csのうち福島事故由来の137Csの割合は、リター層では当初高くその後速やかに低下する傾向があったが、近年はリター層、土壌層、きのこのいずれでも安定してきている。放射性セシウムの移動を見るために事故時に減衰補正したところ、放射性セシウムの濃度は全体としてはリター層で低下、つまり系外に移動(移出)し、土壌層では大きな変化はなく、きのこではやや低下した。個々の例では、秩父ではいずれの部位も移出する傾向にあったが、富士や千葉では土壌層やきのこで放射性セシウムの濃度が逆に高まる(移入する)傾向が見られる例が多かった。

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