地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
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論文
砂地盤への杭貫入における微視的現象観察へのAEトモグラフィ法の適用に関する模型実験
濱口 隼人毛 無衛古関 潤一
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2020 年 15 巻 3 号 p. 623-634

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抄録

砂地盤への杭貫入に伴う粒子の破砕や滑動といった微視的現象の観察方法として,AEトモグラフィ法の適用可能性を明らかにすることを目的とした模型実験を実施した。AEトモグラフィ法の位置標定精度を評価したうえで,砂地盤への閉端杭および開端杭貫入に伴うAE事象の位置標定を行った。その結果,計測空間の中心部で位置標定精度が高いこと,閉端杭貫入に伴うAE源分布の推移は「静止かつ収縮」および「移動・形状維持」,「移動・貫入方向への伸長」の3つの段階に大別でき,計測されるAE信号は100kHz以下の周波数成分を有するものが支配的であること,および,支持機構の異なる杭貫入において形状の異なるAE源分布が得られることを示した。

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© 2020, 公益社団法人 地盤工学会
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