地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
論文
黄鉄鉱を含む新第三紀層砂岩を用いた道路盛土内部における酸性化機構の推論
高畑 修宮口 新治原田 拓也桑原 充宗像 誠也秋山 嘉文門間 聖子保高 徹生小峯 秀雄
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 18 巻 2 号 p. 123-138

詳細
抄録

建設工事において,自然由来重金属等を含む岩石や土壌を掘削し盛土へ利用する際は,重金属等の長期的な溶出可能性も含めて,適切な漏出対策が求められており,その対策には「転圧」や「粘性土等による被覆」が含まれている。このことは,道路盛土等の施工に伴う「転圧」や,「覆土」により発揮される溶出抑制効果を適切に評価できれば,漏出対策の省略も含めた合理的な対策の立案に繋がるものと考えた。そこで本研究では,黄鉄鉱を含み急速に酸化が進行する砂岩を用いた仕様の異なる 3 つの実大試験盛土による約 4 ヶ月の曝露試験から,盛土内部の環境と酸性化の進行に,浸透水によって供給される酸素や温度が影響を及ぼしている可能性を示した。

著者関連情報
© 2023, 公益社団法人 地盤工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top