2013 年 8 巻 2 号 p. 251-263
深層混合処理工法の一種である高圧噴射撹拌工法は,小型なボーリングマシンで大口径・高強度のセメント改良地盤を造成できることから,既設施設に対する地盤の液状化対策・耐震補強として適用される事例が急増している。一方で高圧噴射撹拌工法によるセメント改良地盤は,改良体造成のメカニズムから,改良体の非一様性が高く改良径が改良対象地盤の条件に大きく作用されるという一面がある。今後,需要が多くなる地盤の液状化対策・耐震補強としての用途では,改良径や強度等の品質管理が今まで以上に重要となることが予想される。この様な背景を踏まえ,高圧噴射撹拌工法によるセメント改良地盤に対して,従来の品質管理手法における諸課題の解決を目指した新しい品質管理手法を開発し,その妥当性の検討を行なった。