目的:本研究の目的は、感染症関連スティグマの低減に向けた看護基礎教育用プログラムの開発に必要な受講対象者の感染症関連スティグマについての知識や認識に関する特性を明らかにすることである。
方法:看護学生10名に半構造化面接を行い質的に分析した。
結果:感染症関連スティグマにかかわる語りの内容から、『偏見や差別、感染症の疾患に関する前提知識』のグループに【偏見や差別に関する学習経験の時期と方法】【偏見や差別に関する学習内容】【偏見や差別の体験】【感染症の疾患に関する内容】の4カテゴリー、『感染症に関連する偏見や差別に対する認識』のグループに【感染症全般に対する認識】【感染症患者に対する認識】【COVID-19に対する認識】【HIV/エイズ、ハンセン病に対する認識】の4カテゴリー、『感染症に関連する偏見や差別に対する学習ニーズ』のグループに【感染看護の学習内容】【感染看護の学習方法】の2カテゴリーを抽出した。
結論:感染症関連スティグマの低減に向けた看護基礎教育用プログラムには、感染症疾患の知識や感染症に対する偏見的思考の認識、感染症関連スティグマを抱える患者の理解を教授する内容が求められる。