日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第45回日本家庭科教育学会大会
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繊維学習のための染色実験·実習教材の開発
福田 典子
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キーワード: 繊維学習, 染色, 実験, 教材, 開発
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p. 9

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抄録
目的
染色は小·中·高校家庭科の手芸に位置付けられ, 反応染料や酸性染料などの合成染料を用いた絞り染め, ろうけつ染, ステンシルなど, いずれも染色布から製作をする例が多い. 繊維の染色性は繊維の種類に依存する場合が多く, 繊維鑑別の1つとしても重要である. そこで, 本研究では, 従来までの製作活動のみの染色学習ではなく, 繊維理解も含め, かつ製作と関連づけて創造的喜びを与える教材開発をすることを目的とした. さらに, 教材化にあたっては, 県の特産物であるリンゴ剪定枝の植物染料としての可能性も合わせて検討した.
方法
(1)繊維学習や染色教材に関する資料収集を行い, その現状や課題について把握した. (2)たまねぎ外皮およびりんご枝抽出液による染色教材開発のための基礎実験を行った. (3)小学校児童を対象とした染色実験教材の開発および授業づくりを行った. (4)小学校5学年児童を対象として, 開発した実験·実習教材を用いた授業実践を行い, その有効性を検証した.
結果
(1)小学校家庭科においては, 「繊維の性質」という直接的な扱いはないが, 「小物づくり」「涼しい着方」「衣服の手入れ」学習の中で数種類の繊維とその性質について指導されていた. (2)試験布として表面風合い類似 性の高い毛フェルトとポリエステルフリースを選定し, ペットボトル内で染色する方法を考案した. りんご枝抽出液では, 染着性が低かったが, たまねぎ抽出液では, 繊維間の染着性の差が明瞭に目視判定できることが確認できた. (3)染色実験から得られた結果を生かした染色作品製作の授業を考案した. (4)多くの児童が指導者のねらいを把握し作品製作ができたようであった. 児童の繊維への理解がより深まるものと観察された.
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© 2002日本家庭科教育学会
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