日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第61回大会/2018年例会
セッションID: P01
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大学生の食意識・献立作成力の実態と課題
*根本 亜矢子
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キーワード: 大学生, 献立, 食意識
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抄録
【目的】家庭科は実際の生活をよりよいものに変えていけるよう知識や技能を習得し、日常の中で実践できる力を身につける教科である。学習指導要領における家庭科の目標は、小学校では「家族の一員として生活をよりよくしようとする実践的な態度」、中学校では「生活をよりよくしようとする能力と態度」、高等学校では「主体的に家庭や地域の生活を創造する能力と実践的な態度」を育むことが掲げられている。生活者が毎日の食生活に関心をもち健康によい食習慣を身に付けること、自分の身体に見合ったエネルギーおよび栄養素を摂取することや栄養バランスのとれた献立を立て調理ができることが必要である。そこで本研究では、大学生を対象に食意識と献立作成力の実態を把握し、今後の課題を明らかにすることを目的に行った。

【方法】教員養成大学の学生で「食物学」の授業を履修した1~3年生30名(男性12名、女性18名)を対象とした。

1)食意識調査 2017年4月、望ましい食生活が実践できるよう作成された「食生活指針」に基づいて29項目の質問を設定し、自記式質問紙法によるアンケート調査を実施した。回答は「はい」「いいえ」の2件法で評定してもらい、男女別の比較を行った。2群間の比率の比較はχ2検定を用い、有意水準は5%未満とした。

2)1日分の献立作成 2017年6月、献立作成に必要な内容を学んだ後に調査を実施した。栄養バランスがとれた献立が作成できるように、献立構成は、主食・主菜・副菜・汁を揃えることを基本とした。料理の組み合わせ、食品の出現回数について料理内容の評価を行った。

【結果および考察】

1)食意識調査 29項目の設問に対し、「はい」と回答した割合が多かったものは、「食事を楽しんでいる」81.5%、「穀類を毎食とっている」85.2%、「食文化を大切にしようと思う」88.9%、「賞味期限や消費期限を考えて食材を利用している」92.6%であった。反対に、「いいえ」と回答した割合が多かった設問は、「外食の時は、栄養バランスを考えて選んでいる」77.8%、「果物を毎日とっている」81.5%、「食生活を点検する習慣をもっている」74.1%であった。男女別にみると、「普段から体を動かすことを意識している」の項目で「はい」と回答した者は、男性10名(90.9%)、女性7名(43.8%)であり、有意な差がみられた(p<0.05)。また「健康な食生活を心がけている」の項目で「はい」と回答した者は男性7名(63.6%)、女性15名(93.8%)、「食事作りに参加している」では、男性6名(54.5%)、女性14名(87.5%)であり、男女間に意識の違いがみられた。

2)1日分の献立作成 主食の種類別の出現回数をみると、朝食では、ごはん12回(42.9%)、パン16回(57.1%)であった。ごはん献立の組み合わせは、全て主食、主菜、汁物が揃っていた。パン献立の組み合わせは様々であり、ごはん献立に比べて、副菜、牛乳・乳製品、果物の出現割合が高かった。昼食の主食がめん類である献立は、およそ3割を占めており、主食と主菜を兼ねた料理が多く見られた。副菜の調理形態は野菜を「生のまま、サラダ」料理の出現回数が多かった。以上のことから、大学生が食生活を改善するためには、まず日々の生活を振り返り点検する習慣を身につけることが必要であることがわかった。栄養バランスを考えた献立を作成する力を高めるためには、食品の栄養特性や料理の組み合わせについての理解を深められるよう、料理のレパートリーや調理する機会を増やす必要があることがわかった。
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© 2018 日本家庭科教育学会
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