水系洗濯におけるファインバブル水の効果的な利用を目的として, すすぎ過程での適用が布の洗浄性に及ぼす影響について調べた. 基布には, ポリエステルのスパン布およびフィラメント布を用い, モデル汚れとしてカーボンブラック, 赤土, またはステアリン酸を付着させた汚染布を作製した. 洗浄液にはドデシル硫酸ナトリウム水溶液を用い, 機械力有 (超音波/振とう併用洗浄), または機械力無 (浸漬洗浄) で原白布とともに洗浄を行ったのち, ファインバブルを含む, または含まない水ですすぎを行った. 表面反射率法により汚れの脱離率および再付着性の評価を行ったところ, 汚れや布の種類により洗浄性が異なったが, どの汚染布でも洗浄性はファインバブル水ですすいだ方が高く, この傾向は浸漬洗浄で顕著であった. また, ファインバブル水を用いてすすぎを行うことにより, 布に残留するドデシル硫酸ナトリウム量を削減できることがわかった.