日本家政学会誌
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卵巣摘出ラットにおける高脂肪食摂取時の葉酸制限が体組成および骨密度に及ぼす影響
中岡 加奈絵山田 麻子野田 聖子山田 桃子五関 (曽根) 正江
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2019 年 70 巻 4 号 p. 185-194

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抄録

 高脂肪食摂取時の葉酸制限が卵巣摘出ラットの体組成ならびに骨密度に及ぼす影響について検討した. 13週齢SD系雌ラットに偽手術 (Sham) あるいは卵巣摘出術 (OVX) を行い, 卵巣摘出群を基準食 (OVX-Cont.) 群, 葉酸制限食 (OVX-FR) 群, 高脂肪食 (OVX-H) 群, 高脂肪・葉酸制限食 (OVX-HFR) 群に分け, 28日間飼育した. その結果, OVX群ではSham群に比べ, 体脂肪率が有意に増加し, 大腿骨ならびに腰椎の骨密度が有意に低値を示した. OVX群間において, 二元配置分散分析を行った結果, 高脂肪食摂取により腹部脂肪量の有意な増加が示された. さらに, 大腿骨の海綿骨密度において, 高脂肪食と葉酸制限で有意な交互作用が認められ, OVX-HFR群がOVX-H群と比べて有意な低値を示した. 本研究において, 卵巣摘出ラットの高脂肪食摂取時における葉酸制限が, 大腿骨の海綿骨密度を低下させることを示すことができ, 骨粗鬆症予防のための適切な葉酸摂取の重要性が考えられた.

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© 2019 一般社団法人 日本家政学会
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