日本家政学会誌
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障がい児の放課後等の居場所づくり施策の現状と課題
宮地 由紀子中山 徹
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2020 年 71 巻 4 号 p. 240-248

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抄録

 障がい児の放課後等の居場所づくり施策の現状と課題を明らかにすることを目的に, 自治体のアンケート調査を行った.

 障がい児の放課後等の居場所は「放課後等デイサービス」や「日中一時支援」の利用が多く, その実施場所は民家, 民間ビルや社会福祉施設で, 民設民営で実施されている. 職員や支援員の不足が課題となっているが, 利用待機者がいることや地域交流が少ないことが分かった.

 次に利用の多い居場所は学校施設で実施されている「放課後子ども総合プラン」である. そのうち「放課後児童クラブ」では障がい児の受け入れが進んでいるものの, 職員や支援員不足の課題があり, 「放課後子供教室」では障がい児の利用が低く, 専門職員がいないことが課題である.

 また「児童館」は実施自治体も少なく, 専門職員がいないことや施設設備が不十分であることが明らかになった.

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© 2020 一般社団法人 日本家政学会
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