日本家政学会誌
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関西における居間での生活行為と水平面照度, 照明による消費電力との関係
宮本 雅子井上 容子國嶋 道子池上 陽子
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2020 年 71 巻 5 号 p. 289-301

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抄録

 本研究の目的は, 関西地方における住宅照明の実態をとらえることである. 本報告では, 居間での行為と水平面照度, 消費電力との関わりについて検討した. 特に, 照明の点灯パターン数に注目した分析を行った. その結果以下について明らかになった.

 点灯パターン数が1のみの居住者は52.7%で, 行為による照明の変更を居住者の半数以上が行っていない.

 各行為時の平均水平面照度の差は少ない.

 視作業は, 同じ点灯パターンで行われている割合が高い.

 点灯パターン数が1つのみの場合が, ほとんどの行為において消費電力が最も少ない傾向がみられる.

 以上から, 行為による点灯パターンの変更が必ずしも省エネルギーに結びついていないという結果が得られた.

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© 2020 一般社団法人 日本家政学会
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