近年高齢化が急速に進み, 介護保険施設入所者全員に対する低栄養対策のための栄養管理が急務となっている. そこで, 介護老人保健施設における体重減少の要因を明らかにするため, パス解析を用いて因果関係モデルを構築し検討した. 対象者は, 2014年から2016年の入所者60名 (平均年齢91.5±5.4歳, 男性5名, 女性55名) で, 毎年5月から11月に秤量法による12回の食事調査を実施し, 平均エネルギー・栄養素摂取量を算出した. そのうち48名についてactivities of daily living (ADL), 入所期間, たんぱく質摂取量, 脂質摂取量, 炭水化物摂取量, エネルギー摂取量, 体重減少率の変数を用いてパス解析を行った結果, ADLと入所期間がたんぱく質, 脂質, 炭水化物摂取量に影響し, エネルギー摂取量を介して体重減少に影響することが明らかとなった. 以上より, 介護老人保健施設の低栄養予防に対する栄養管理では, ADLや入所期間について考慮する必要がある.