本研究では, 離島 (宇久島) の未利用魚介類を用いて製造された魚醤油の呈味特性と色調を明らかにした. 試料はエソ, タチウオおよびガンガゼを原料として, 2019年に製造されたものとし, 味覚応答 (味認識装置により測定), 呈味成分 (遊離アミノ酸や有機酸など) 濃度および色調を測定した. 宇久島の魚醤油の特徴を明確化するために, 市販の醤油や魚醤油と比較した. 宇久島の魚醤油は, 市販の醤油や魚醤油と比べて酸味や渋味刺激が強く, うま味と塩味が弱いことが明らかとなった. これは, 宇久島の魚醤油の遊離アミノ酸濃度が市販の醤油や魚醤油よりも低く, 有機酸が比較的多く含まれるためと考えられた. また, 宇久島の魚醤油の色調は市販の醤油と魚醤油の中間程度であった. これら研究成果は, 宇久島の魚醤油を調理に利用する際の基礎資料として有用であると考える.