抄録
近年の市民参加型事業の普及により,市民と行政職員のコミュニケーション機会が増加するとともに,配慮に欠けた発言などで市民の不安や不満を煽ってしまい,計画の破たんにつながってしまう可能性が高くなっている.そこで,本研究では,市民と行政の口頭でのコミュニケーションに着目し,この際に,市民に影響があると思われるコミュニケーション要因について,道路計画の説明会での質疑応答の場面を模した実験を通して分析を行い,円滑な口頭コミュニケーションを検討した.この結果,行政職員の良い態度がコミュニケーションの重要な要因であることなどを確認した.さらに,専門用語が多用されることや,回りくどい言い回しにより,積極的に住民の意思を取り込んだ応答であっても,市民の評価は低くなる,などの要因間の関係を確認した.