抄録
1. 前報の分類項目と分類基準の妥当性を検討するために、前報同様の調査手段を用い、同じ生活周期に属する直系家族も含めた三つの生活集団を対象として家事労働の種目別担当状態を調査した。
2. 生活概況の調査から、各生活集団の生活程度の特徴を、χ2検定の有意性によって確認した。
3. 前報の分類基準が妥当性を有し、該当種目について基準以下になったものは生活条件の或る要素が影響しているらしいということを容易に推察し得る手段として、その分類基準が利用され得ることを認めた。
4. この研究を基にして、異る生活周期に属する生活集団や主婦が職業をもつ生活集団における主婦担当種目の検討や、(3)及(4)の項目に属するものについての生活内容との関連を追求すること等が今後の課題として残されている。