1981 年 32 巻 5 号 p. 356-359
以上の実験結果を要約すると次のとおりである.
1) 紅茶水溶性画分を加水分解すると, アスパラギン酸, グルタミン酸の増加が認められた.
2) 紅茶製造時においてβ-カロチンで処理すると, ペプチド様未知成分の増加が示唆された.
3) 2) で認められたペプチドは, 加水分解により主としてアスパラギン酸と, ニンヒドリン発色で570nmよりも440nmに大きな吸収を有するアミノ酸に分離された.
4) 生葉から紅茶への変化に伴い, エチルアミンの減少するのが認められた.