家政学雑誌
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マヨネーズの材料配合比による流動特性の変化
品川 弘子赤羽 ひろ中浜 信子
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1981 年 32 巻 8 号 p. 594-600

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抄録

マヨネーズの材料配合比による流動特性を検討するため, Scheffeの3成分系の単純格子計画法2) に従い, E型粘度計を用いて実験を行った.試料マヨネーズとしては, 油68~86%, 酢5.5~23.5%, 卵黄8.5~26.5%の配合比をもつ10個を調製した.各試料の流動特性値およびpHより次の結果を得た.
1) マヨネーズの流動方程式の定数およびみかけの粘性率が得られ, 各材料配合比に対するこれらの流動特性値とのあいだにそれぞれ2次の推定式および推定曲線が示された.
2) 分散媒の流動方程式の定数およびみかけの粘性率が得られた.
3) マヨネーズの降伏応力やみかけの粘性率の推定曲線を用いることにより適当な降伏応力やみかけの粘性率をもつマヨネーズの材料配合比を選ぶことが容易となると考える.
4) マヨネーズのSibreeの係数hは, 油濃度に依存し, 最密充填状態ではほぼ1.30, 高油濃度では1.20, 低油濃度では1.49であることが認められた.
5) 分散媒のpHは3.4~4.6で, マヨネーズのpHよりもわずかに低いことが認められた.

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