家政学雑誌
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胴部原型作図のための体型把握
若年女子について
林 隆子桃 厚子
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1985 年 36 巻 5 号 p. 320-327

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抄録
衣服設計の基礎としての体型把握を, 原型設定部位に即して検討するため, 若年女子の胴囲線より上部の身体計測値に因子分析を施し, 胴部原型作図のための上半身のからだつきの把握を試みた.おもな結果は次のようである.
1) 計測値の解析では, 丈方向の前後関係と斜幅項目のサイズが, 上部体幹部の体型を把握するための重要な身体特性として抽出された.
2) 示数値の解析では, 腕付根下端の位置より上部の扁平率と丈方向の前後関係が, 同じく重要な身体特性として抽出された.
以上より, 胴部原型作図にさいして着用可能な大きさとすることのほかに, 後丈と前丈のバランス, および腕付根下端の位置より上部の扁平率を加味するような, 体型別作図法を設定することが, より衣服の適合度を高めるために必要であることが示唆された.
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© 社団法人日本家政学会
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