日本家政学会誌
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サケ肉ムースのかたさにおよぼす材料の影響
下坂 智恵高橋 ユリア下村 道子
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1989 年 40 巻 9 号 p. 815-819

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抄録
嗜好性の高い魚肉ムースを作るには, 材料である魚肉, クリーム, 卵白の割合をどのようにしたらよいか, またムースのかたさに各材料はどのように影響するのか知るために実験を行った.
魚肉を100, 80,609, クリームを150,100,509, 卵白を60, 40,209の各3段階にし, これらを組.み合わせて27種類のムースを調製した.
各ムースのおいしさとかたさを官能検査により判定した.おいしいとされたムースは, かたさが中くらいか, ややかたいものであった.かたすぎるもの, やわらかすぎるものは好まれなかった.
かたさの測定をテクスチュロメーターにより行ったところ, 魚肉の多いものがかたさはかたくなり, クリームの多いものはやわらかかった.卵白の影響は少なかった.かたさと魚肉, クリーム, 卵白の割合の問の相関係数はそれぞれ0.87, -0.83, 0.21で, かたさは, 魚肉と高い正の相関が, クリームと高い負の相関がみられ, 魚肉の増加はムースのかたさを増し, クリームの増加はかたさを減少させた.
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