この論文は, 子供の消費単位の算定の第2報である.第1報では, ニコルソンの方法を用いて子供の人数別に消費単位を推定した.しかしながら消費量は子供の年齢によって異なるはずである.このためこの論文では, 第1報で用いたものと同じわが国のデータを用いて, 子供の年齢別に消費単位を求めた.
「個別回帰線」と「結合回帰線」によって求めた結果, 消費単位は少し異なるが, 一般的傾向として食料の単位は年齢とともに増加し, 光熱・水道の単位は年齢によって大きな差は生じないことがわかった.
ニコルソンの方法論は多くの問題をかかえているが, 社会科学的方法によって消費単位を求めた初めての研究として高く評価することができる.