消費単位研究の歴史のなかで, ニコルソンの研究は, はじめて消費単位を, 世帯の実際の家計データを用いて社会科学的方法によって求めたものである.
この論文の目的は, 現在のわが国のデータを用いて, ニコルソンの研究を検証することにある.今回検証に用いたのは, 総務庁統計局の全国消費実態調査の大阪府のデータである.
この結果, 光熱・水道を除いて第2番目の子供の消費単位が最も高くなった.第3番目の子供の教育に関する消費単位は, 第1番目の子供の80%である.
ニコルソンの方法論はさまざまな問題をかかえているが, これらの問題点と子供の年齢別の消費単位については, 第2報で述べている.