抄録
21世紀に入り、あらゆる業界で安全に対する信頼が崩壊しているが、医療分野においても医療に対する不信感が高まり、近年医療訴訟の増加傾向がみられる。よって健診分野も安全管理対策と共に、受診者の信頼を確保しなければならない。
健診の信頼性は、受診することに対する安全保障、検査・判定の精度保証、受診環境を含む顧客満足から成り立つ。受診者が健診に期待するものを把握し、要求に応えることで受診者との良好な状態を構築し、その状態を長年継続することで信頼性は得られる。
そのために各健診施設はどのような心構えで何を整備すべきか、システムを点検・分析し改善すべき点を洗い出さなければならない。すなわちコンプライアンスを超えた社会貢献の理念を持ち、継続的な質の向上という地道な努力が信頼性確保に繋がると考える。