論文ID: 2024-29
【はじめに】認知症の2025年問題、超高齢社会を迎え65歳以上の5人に1人が認知症になると予測されている。この近未来の問題に対応できる人材でありたいと2022年認定認知症領域検査技師の資格を取得した。また認知症は早期介入により発症を遅らせ、進行を緩やかにできることがわかってきた。資格を活かした認知症の正しい理解と啓発活動、地域に向けた認知症予防に繋がる取り組みを行ったので報告する。
【方法】活動期間:2023年4月1日~2024年3月31日、対象者:地域の健康教室参加者、校区のサロン参加者、予防医療センター内の全てのスタッフおよび健診受診者、予防医療センターへの地域および外部からの来訪者
活動内容:
①月2回の健康教室開始前に10分間の認知症予防に繋がる講話の実施
②メディメッセオリジナル体操の中に認知症予防に繋がる二重課題を考案
③スタッフに向けた認知症の啓発ポスターの作成、掲示
④センター玄関前のパンチングメタルウォールをオレンジ色にライトアップ
⑤地域高齢者サロンに出張し、認知症に関する予防と啓発のための講演
⑥日本総合健診医学会への参加、発表
【結果】認定認知症領域検査技師の存在や自分の思いを多くの人々に発信し、知ってもらうことができた。また、多職種連携チームで推進することにより可能性が広がり多くを学び、今後の活動に繋げる課題を見つけることができた。
【考察】認定認知症領域検査技師、1年目の挑戦として取り組んだ活動は自分の存在や思いを知ってもらう良い機会になった。特に地域の接点になっている健康教室や地域のサロン活動で講話することで、認知症を正しく理解してもらい、認知症予防の啓発普及に繋がった。また、多職種で連携することで、他職種への認知症の理解や知識が深まり、今後さらに広がっていくと感じた。
【結語】今後も予防医療に関わる活動を推進し、一人でも多くの人の健康寿命の延伸を目指して、今できることをここメディメッセ桜十字から発信していくことが重要と考えた。