2006 年 33 巻 5 号 p. 506-509
本研究の目的は, 65歳以上の高齢者を対象とした健康教室において運動を中心とした関わりが参加者の感情プロフィールにどのような影響を及ぼしたのかを検討することである。
教室は週2回であり, 水中運動, レクリエーション, リズム体操などを行った。教室前後の感情プロフィールについて検討するため, POMSを用いて検査した。
教室前後でのPOMSのT得点のすべての項目において有意な差は認められなかった。その中で「活気」のみが一般平均である50点を上回り, 良好な気分状態と考えられる「氷山型」の状態を維持していた。また, 教室参加率も84.2 (±14.1) %という高いものであった。
本研究において, 参加者の教室参加率が高く, 気分が良好な状態を維持でいた要因として, 参加意欲の高い集団であったこと, 教室の流れを一定にしたこと, スタッフの関わり方などが考えられた。