ミストサウナ浴およびミストサウナ併用半身浴時における生体負担、温熱的快適性の特徴を明らかにするために、健康な男子大学生8名を対象に、全身浴や、半身浴と比較検討した。全身浴、半身浴の湯温は40℃、38℃とし、浴室温度は、全身浴、半身浴時が約25℃、ミストサウナ浴、ミスト半身浴は約38℃とし、入浴時間は10分間とした。半身浴にミストサウナ浴を併用することで、半身浴条件に比べ、浴後の平均皮膚温が高く維持され、主観的快適感も高く、半身浴を推奨する上での浴室暖房としての有効性が高いことが示唆された。さらに、ミストサウナ浴は、入浴中の血圧低下がなく、全身浴に比べ血圧変動が小さいことが示された。主観的には、顔の暑さを感じやすく、足の暖まりを感じにくい特徴があった。ミストサウナ浴における快適性をより高めるには、このような生理・心理反応の特徴を考慮し、ミストサウナの風向や温度などに配慮した入浴方法の提案が必要である。